視唱①
視唱のカテゴリー
視唱練習は声楽や器楽の演奏において必要な読譜を、より正確に、そしてスピードアップのために習得すべき大切なソルフェージュ分野の一つです。練習では以下のようなカテゴリで習得していきます。
1.音程のないリズムのみの練習で、拍子とリズムを習得する。
2.音符を正しい音程でドレミで歌いながら、拍子やリズムを習得する。
3.1と2の複合問題で複声部で多くのリズム、音程を取得する
読譜の上で先ず大切なのが拍子とリズムです。音程は中級から上級者向けの課題までは比較的耳なじみよく歌えたり、楽器の場合は歌うよりポジションなどの身体的な動きによってある程度の音は出せますが、歌、器楽のどちらも、拍子とリズムは自らが正しく理解し、譜面を見た時に瞬時に反応しなければなりません。
学習内容
視唱の課題は歌う場合は音程を取りながら拍子やリズムをとると言う作業は3つの事を同時に行うことになりなるので、先ずはリズム練習にて拍子数えリズムを取るという2つの作業により読譜力を養っていきます。
1.のリズム練習では何拍目にどういうリズムを叩いているのかを徹底的に習得していきます。これにより、音楽の流れが正しいものとなり、他者とのアンサンブルなどで流れを滞らせることなく演奏できます。
2.の視唱練習では、上記のリズム練習に加え楽譜上の音を実際に声に出して歌う事を習得していきます。特に難しい4度以上の音程や臨時記号によってストレスのかかった音程などを正しく歌うことによって、楽曲練習の音の間違いなどに気付きやすくなります。
3.は歌いながらリズムを叩くというマルチタスクを要する高度な練習です。これにより読譜の視野が一気に広がります。リズムがより立体的にとらえられるようになり、アンサンブルなどで他者を意識しながら演奏出来るようになります。
習得にかかる時間は一朝一夕では難しく、3カ月単位で後ろを振り返ると少し以前より出来るようになったかなと感じる程度で、超上級レベルに達するまでは声楽や楽器演奏と並行して行う事が大切です。しかし教材がドリルのような仕組みになっているものも多く、一冊終える事が出来るたびに達成感を味わう事ができます。そして継続していくうちに確実に読譜能力が上がっている事を実感できるでしょう。