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移調練習

2016年6月23日

ピアノの移調演奏は、音の相対関係は変わらず違う鍵盤で弾くことになり、同じメロディーラインでも指の感覚がガラっと変わってしまいます。どんな鍵盤配列においても、それに対応するピアノ演奏の基礎技術を身につける必要があります。

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ハノンでの移調練習

ハノン教則本で移調練習に使うのは主に1~31の指の独立系課題です。上級者は41~51,55,58,59も練習可能です。物理的に不可能なものは移調には向かないため除外します。これらを、実用的な調性で練習します。

黒鍵と白鍵の配置は5cmほど違います。移調練習をすることでハ長調で練習していたときには得れなかった手のポジションの変化や腕の位置の違いなどを体得することができます。

古典派時代の実用的な調性

主に音楽で使用されている調性は24調ありますが、ピアノにとって実用的な調性は調号2つくらいまでといわれています。

・ ハ長調/イ短調
・ ト長調/ホ短調
・ ニ長調/ロ短調
・ ヘ長調/ニ短調
・ 変ロ長調/ト短調

委託作曲が主だった古典時代のハイドン、モーツァルトの鍵盤楽器作品の殆どが、これらの調号で書かれています。♭3つのハ短調はハ長調に、♯3つのイ長調はイ短調に近いためしばしば使われています。

調号の多いもの

また殆どを黒鍵で占める調号6,7個の調性もピアニストにとっては意外と指なじみのする鍵盤配列です。読譜は困難ですが慣れてしまえば指になじみ、ピアノの鍵盤は黒鍵が出っ張り、離れて配置されていることからミスタッチもしにくく、触覚で鍵盤を認知しやすいことから、ピアニストで作曲家であったショパンなどが好んで使っていた調でもあります。こちらも慣れてきたら練習してみるとよいでしょう。

ちなみに…

ちなみに、とても偏屈だったベートーヴェンは最も実用的でない♭4つのヘ短調f-mollという調性をわざわざ選んでピアノソナタの第1番を書きました。調号4,5個の調性は読譜もストレスがあり指なじみしにくく弾きにくい調性です。上級者はこれらの調性もチャレンジしてみるとよいでしょう。

教材と必須アイテム

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