音が見えるという音楽家の脳ミソ
みなさんは音を聴く時に聴覚以外の感覚を感じられることはあるでしょうか?
最近の研究では、音楽家は聴覚の部分だけでは賄いきれない量の音を脳内で処理をしているので、別の部分も使って聴覚を補っていることが分かってきています。
音楽家仲間に聞くと、音やフレーズ、調性に色があるように感じている人も少なくありません。このように視覚的な感覚を持つ人が多いようですが、中には触覚や嗅覚に感じられる人もいるようです。こういった本来の感覚とは別の感覚が連動することを「共感覚」と言います。
視覚的な共感覚のひとつにフレーズがシェイプに見えるという感覚があります。音楽が図になっているような感覚です。特に本来の視覚を遮断して楽譜を見ていない時にそう感じる傾向が強いようです。
美術家の方はまた違った共感覚があると聞きます。ひらがな各文字に色を感じるとか、また音楽家とは逆に色を見て音を感じるようなこともあるそうです。
12平均律が使われるようになって以降、作曲家達が調性に意味を持たせるようになったのもこの感覚がゆえに起こったことなのかもしれませんね。